ファッションは好きでしたが、就職したいと思ったヒントはサッカーです。僕は「好きこそものの上手なれ」という言葉が好きなんですが、「小学校から始めたサッカーをずっと続けられたのはなぜだ」と自問したら、「好きだったから」という答えに行き着いた。だったら、就職を選ぶ段階でも好きなことを仕事にした方がいいな、と。じゃあ「何が好きなんだ?洋服が好きだ」。で、アパレル企業でものづくりがしたい、となりました。ものづくりの部署を希望した江頭さんだったが、入社時の配属は営業。ファッションのリーディング的存在である新宿伊勢丹などを担当し、販売の現場、目標数値の管理方法などを学んだ後の2002年、念願の商品企画に配属された。売上高年間約400億円(小売ベース)のブランド「23区」。ものづくりの本丸だ。
わが国でSPAが誕生したのは九〇年代の後半ごろからである。その姿は除々に明確になってきた。アメリカでは一九八〇年ごろから自社ブランドの専門店としてギャップやリミテッドが出現していた。もともとSPAという業態は、自らのブランドに合った生地の企画、仕入、生産をメーカーに指示し、垂直的オペレーションにより自社ブランド、高品質、そして適正価格を両立させて急速に成長してきた企業グループである。これらSPAのターゲットは、(1)デザイナーライン、(2)ブリッジラインという高級な百貨店や高級専門店がターゲットとするマーケットでなく、もう少しグレードを落とした(3)ベターゾーンや(4)バジェットライン。SPAとは、そのターゲットを対象に垂直統合システムで戦略展開してきたグループである。そしてこれらよりもさらにグレードの下がった(5)ボリュームゾーンがディスカウソターの主なマーケットとされてきた。
服を買う時、色から入るようになった。きっと、ある程度のワードローブは揃っているし(お気に入りばかりではないにしろ)、これに新しく何かを買い足すとなれば、いい色の服。何色が、というわけではない。その時の気持ちに合ったきれいな色の服が欲しい。きれいな色というと、明るい派手な色と誤解する人もいるが、それは間違い。自分にとっての「きれいでいい色」なのだ。この季節だと、ミルク色にベージュを流しこんだような、貝のような白。アイスピンクにグレーを混ぜて落ち着かせたような色。山吹色をフランスに連れて行ったような……。ああ、どんどん色のイメージは出てくるのに、そういう服にお目にはかからない。「見つけた時が買い時よ」自分が出合えないものだから、おせっかいにも人にすすめる。友人と二人でデパート巡りをしていた、初秋の頃で、冬のコートが並んでいた。ピンクグレーのじつにいい色のコートを見つける。その時点で私は昨年も買ったから今年はコートはいらないと、買い心に封印していた。