中国ではパソコンに対する関心が急激に高まっており、多くのソフトウエア技術者が無料のOSであるLinuxを利用してソフトウエアを開発しています。パソコンの普及もめざましく、1994年には100万台に充たなかった生産台数が、2000年には500万台を超えるとみられます。北京大学や理科系の名門・清華大学など多数の大学が密集している北京・北西部の一角にある中関村は「中国の秋葉原」と言われ、「連想集団」など、大学関係者が主導する中国のパソコン・メーカーも多数活動し、ソフトウエア開発も活発です。広東にも多くの先端企業が生まれており、台湾や日本からの投資による組み立て工場や部品工場が多数創立されています。政府は1999年から電子政府プロジェクトへの取り組みを開始しましたが、全体的にみると、まだ初歩的な段階にあります。インターネット人口は、絶対数では日本に迫っていますが、社会体制の厳しさもあって、インターネットへのアクセスについては政府の規制が行われています。
いま世界中で注目されているインターネットですが、インターネットの受け入れ方や、インターネットについての考え方は、国によってずいぶん違ってきました。現在、世界でインターネットにつながっているコンピュータの分布を見ると、その五〇パーセント以上がアメリカです。第二グループはヨーロッパの二、三ヵ国と、アジア太平洋地域の二、三ヵ国―日本はずっとこのグループに位置しています。そして数だけではなく、各国の社会や文化にとってのインターネットの意味も、かなり違っています。あとでまたふれますが、インターネット上でのコミュニケーションは個人を重視した開放的な性格を色濃く持っています。ですから、本質的に個人主義に立脚してつくられていったアメリカのインターネットと、強い権威と管理主義のもとに築かれてきた知識体系や情報体系に影響されているヨーロッパやアジアのインターネットとは、その意味が相当に違うのです。
Webサービスの適用範囲に応じて必要となってくる技術があります。企業内連携や2点間(PointtoPoint連携)の企業間連携なら、すでに普及したセキュリティ技術で十分です。しかし、複数Webサービスの連携(EndtoEnd連携)やUDDIを利用した動的な連携では、メッセージレベルのセキュリティ技術やトランザクション管理、実ビジネスを遂行するためのさまざまなしくみが必要になります。そしてこれらの技術が標準化されることによって、より柔軟性の高いシステムが効率的に構築できるようになります。Webサービスの出現当初は、壮大なビジョンのもとでUDDIによる動的企業間連携ばかりが注目されていましたが、取引実績のない企業間の動的連携にはまだ解決しなければならない課題があります。